こんにちは。
せき不動産です。
明日からお盆です。
作家のひろさちやさんの「冠婚葬祭礼 生活の知恵」には、お盆の精霊棚の牛と馬の飾りについて触れたうえで、お盆についてこう書かれています。
「ここのところには、日本人の霊魂観の影響が見られる。
死んだばかりの霊魂は、非常に個性的であり、荒々しい霊魂である。それは『荒御魂(あらみたま)』と呼ばれ、生者にタタリをなす。この荒御魂が子孫によってまつられるにしたがい、だんだんに没個性化して、柔和な霊魂になる。その柔和な霊魂を『和御魂(にぎみたま)』といった。お盆の行事は、荒御魂を各自の家々に招き、これをまつることによって鎮めをして、和御魂にするのが目的である。したがって、お盆そのものは決して不吉なものではない。それは本質的には精霊祭であって、慶祝の行事である。
(中略)
盆を重ねてまつっているうちに、霊魂は浄められて祖霊と呼ばれる集合霊になる。だいたい三十三年から五十年ほどすると、祖霊になるとされている。祖霊に近くなった精霊は、まあ長く滞在してもらって結構である。しかし、新精霊は恐ろしいから、滞在期間は短い方がよい。その差が、馬を迎えの乗物とするか、送りの乗物にするかといった解釈の違いをうみだしたようである。」
今年新盆を迎えられる方も多いでしょう。
お盆は荒御魂を鎮める行事…そう聞くと納得です。
心を込めたお盆を過ごしたいものです。