こんにちは。
お元気ですか?
今日は冷えます、寒い、寒すぎる。
閑話休題、先日敷金について説明させていただきましたが、退去時の敷金の清算問題では貸主と借主との間で原状回復を巡るトラブルは絶えません。
その中でも特に多いものの一つに「クリーニング特約」が挙げられます。
(退去の際の室内清掃費用を借主が負担する特約です)
現状回復と退去時のハウスクリーニング費用についてご説明したいと思います。
来年4月から施行される改正民法で、原状回復義務の定義が明文化されました。
(改正)民法621条(賃借人の原状回復義務)
「賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。)がある場合において、賃貸借が終了したとき、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りではない。」
????????
難しいので・・・・
超約すると!!
「通常に使用していた範囲で損耗した部分については、原状に回復する義務はありませんよ、ただし借主の原因(故意・過失)によって生じた損耗の部分は原状に回復する義務がありますよ。」
ということでしょうか・・・
原則、ハウスクリーニングの費用は貸主の負担になります。
(ハウスクリーニングの費用は家賃に含まれているとも考えられています)
えっ!?
実際は多くの場合、借主が契約時または退去時に支払ってますよね!
どうして・・・・?
現状回復義務は任意規定であるため、特約を定めることができるのです。
その為、契約書にクリーニング費用を特約として設けることができるのです。
国土交通省のガイドラインによると
①特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること。
②借主が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕の義務を負うことについて認識していること。
③借主が特約による義務負担の意思表示をしていること。
となっています。
つまり暴利的な金額でなく、借主に説明がされ、契約書に署名したことで有効とされてしまうのです。
そんなのありー!?という感じですが、
現状多くの賃貸物件でハウスクリーニング費用が特約として借主負担となっております。
もはや慣例のようになっています。
契約前に借主が拒否することもできますが、そうなると貸主は賃貸借契約自体を拒否することになりかねません。
難しい問題です。