多摩川河口付近

こんにちは。

お元気ですか?

せき不動産です。

先日、羽田の漁師をしていた方の本を図書館で借りて読みました。

面白くて一気に読んでしまいました。

知らなかったことがたくさん書かれていました。

羽田の海

羽田といえば今は誰もが羽田空港と言うでしょう。

ですが、

羽田はもともと、とても豊かな宝の海だったのです。

江戸時代は魚を将軍家に献上し、明治になってからは皇室御用達の釣り宿があり、穴守稲荷の一大レジャー施設が近く、羽田は賑わい、発展してきたのだそうです。

武蔵野の雑木林の肥沃な土壌の栄養を多摩川が海へと運び、それが植物プランクトンを増やし、豊かな海を作っていたのです。

羽田には干潟があり、藻場があって魚が卵を産みつけました。

タイ、ヒラメ、カレイ、アナゴ、フグ、ハゼ、スズキ、イワシからハマグリ、カキ、アオヤギ、アサリ、ワタリガニ、海苔など本当に豊かで今では想像もできない位たくさんの生き物がいたようです。

そして多摩川からは良質の砂利が取れ、戦後の復興にも役立ってきました。

高度経済成長に伴い、羽田の海も工場排水や生活排水により汚染されていきます。

著者は羽田空港の国際化、発展を望むと同時に羽田の海をもとの豊かな海に戻したいと言っています。

空港の発展と豊かな海の再生。

海を豊かにしている、川、森、すべてのことをそこに住む人が考えていかなければと著者は言っています。

「我が海、我が町 羽田漁師の今昔」
伊東嘉一郎著